2023/02/28
3階建てのビルトインガレージ|メリット・デメリットと間取りの注意点を解説
ビルトインガレージには多くの魅力がありますが、設置には1階部分の大半を使用しなければなりません。十分な居住スペースを確保するためには、床面積を増やすことが必要不可欠です。
そこで今回は、3階建てのガレージハウスを建てる際の間取りのコツについて解説します。メリットやデメリットも紹介するので、あわせてご覧ください。
目次
3階建てビルトインガレージのメリット
■狭小地でも駐車場を確保できる
玄関前や庭先にカーポートを設ける場合、建物とは別に土地を用意しなければなりません。
一方でビルトインガレージは、建物の一部を車庫にします。そのため土地の大きさに制限がある狭小地にも、駐車スペースを確保できるのが大きなメリットです。
近所の月極駐車場を契約するという選択肢もありますが、エリアによっては駐車場代だけで毎月数万円のコストがかかります。土地の購入費用や月々の固定費を削減できるのは、ビルトインガレージならではの魅力です。
■居住スペースから車までの距離が短い
ビルトインガレージは建物に隣接しているため、思い立ったときにすぐ車を稼働できます。子どもや高齢者がいる家庭では、移動時の事故や転倒リスクの軽減にもつながるでしょう。
ガレージ内に勝手口を設ければ、出入りのたびに玄関を経由せず乗り降りできるのも魅力の一つです。キッチンから出入りできる状態にすることで、買い物帰りの片付けがとても楽になるはずです。
さらに雨が降っても、濡れることなく乗り降りできるというメリットを持ち合わせています。車を利用する頻度が高い家庭では、とくに嬉しいポイントではないでしょうか。
■居住スペースが上階になり日当たりが良い
ガレージハウスは1階部分にガレージ、2階や3階を居住空間にするという間取りが大半です。リビングや寝室は必然的に2階以上となるため、採光を確保しやすくなるでしょう。
明るい空間の中で、快適な生活を送れます。陸屋根を取り入れて屋上テラスを設置すれば、洗濯物を干すスペースや子どもの遊び場、ガーデニングなどに活用できておすすめです。
■車を雨風やいたずらから守れる
ビルトインガレージは、四方が壁やシャッターに囲まれています。建物の中に駐車できるので、雨風や車上荒らしから大切な愛車を守れるでしょう。
また紫外線を長時間浴びる心配がないので、車体やシートの劣化を防げるのも大きなメリットです。さらに花粉や黄砂、泥などの付着を避けて、洗車回数を減らせるという魅力も持ち合わせています。
3階建てビルトインガレージのデメリット
続いては、3階建てビルトインガレージのデメリットを紹介します。間取りや設備の工夫によって解消できる内容もあるので、事前に理解して設計に反映させましょう。
■階段の上り下りが負担になる
ガレージの設置によって居住空間が不足した場合、階数を増やすことで床面積を広げられます。3階建てのガレージハウスは決して珍しいものではなく、若いうちは「よい運動だ」と階段の使用をポジティブに捉えられるかもしれません。
しかし加齢にともない、上下の運動を毎日強いられることが足腰への大きな負担につながります。
夫婦が使用する部屋や設備は1~2階に配置したり、家庭用エレベーターを取り付けたりするのがよいでしょう。後者は後付けも可能なので、新築時に予算が足りなければ老後にリフォームをするのもおすすめです。
介護向けの電動昇降機であれば、条件次第でリフォーム費用の一部が助成されるかもしれません。詳しくは、自治体の規定を確認しましょう。
■建築費用が高くなりがち
ビルトインガレージを設ける場合、1階部分に大きな開口部を作らなければなりません。耐久性や耐震性を向上するための工事が必要となり、建築費用が高くなりがちです。建物の階数が増えるほど、強力な補強工事が必要になるでしょう。
また場合によっては、コンクリート造や鉄骨造での建築を余儀なくされる可能性もあります。こうした制限も、建築費用を左右する要因となるでしょう。
■通常の3階建てよりも居住スペースが狭くなる
車1台を駐車するためには、一般的に5坪程度の広さが必要です。2台であれば約10坪、3台停める場合は約15坪といった具合です。
駐車台数が増えれば増えるほど、床面積が削られて居住空間が狭くなるでしょう。
ただしビルトインガレージには、容積率の緩和措置があります。延床面積に余裕があれば、それほど気にならない問題かもしれません。
しかし狭小住宅にビルトインガレージを設置する場合、ワンフロアの広さに制限が生じます。動線に工夫を凝らさなければ、生活しにくい住宅となるでしょう。
キッチンや階段下に、ガレージへつながる勝手口を取り付けるなどして生活動線の向上を図ることが重要です。
3階建てビルトインガレージの間取りのポイント
予算の範囲内で理想のビルトインガレージを建てるためには、必要な間取りや設備を取捨選択することが大切です。
3階建てビルトインガレージを建てる際のポイントを紹介しますので、ぜひ設計の参考にしてください。
あれもこれも詰め込むと、予算オーバーや家族の不満につながる可能性があるので注意しましょう。
■騒音対策を万全にする
ビルトインガレージは、ガレージ内でのエンジン音やシャッター音が室内に響きがちです。3階建てビルトインガレージの場合、寝室や子ども部屋は3階に配置するのがよいでしょう。音漏れを軽減するために、天井へ遮音材や吸音材を貼るのもおすすめです。
またシャッターの開閉音は、家族だけでなく近隣住民に迷惑をかける可能性もあります。
ガレージハウスを住宅密集地に建てる場合や、深夜~早朝の出入りが多い場合は静音性の高いシャッターを取り入れましょう。オーバースライダータイプや、電動シャッターがおすすめです。
■ガレージ内の照明や換気を徹底する
ビルトインガレージに忘れてはならないのが、ガレージ内の各種設備です。
シャッターを閉めると、ガレージの中は真っ暗になります。ガレージ内で作業をする予定がなくとも、小さな照明があれば車を乗り降りするときに重宝するはずです。もしガレージの中で車やバイクいじりをする場合は、照明に加えて換気設備を整える必要があります。
換気用の窓や換気扇を設置して、排気ガスや塗装による揮発性ガスが充満しないよう努めてください。もしガレージ内に長時間滞在する可能性がある場合は、空調設備も整えておけば快適に過ごせるはずです。必要に応じて、手洗い場を取り付けるのもよいでしょう。
■生活動線を考慮した間取りにする
快適に暮らせる3階建てビルトインガレージを建てるには、間取りの工夫が欠かせません。
家族一人ひとりのライフスタイルを考慮し、全員が生活しやすいと感じる間取りにすることが大切です。とくに朝の忙しい時間帯などは、家族がぶつからないようトイレやドアの位置を工夫しましょう。
また家事がスムーズにできるよう、水まわりを極力同じフロアにまとめるのも有効です。
こうした間取りのコツについては、プロの知恵を借りることが重要なポイントです。家族だけで決められないことや困ったことがあれば、ハウスメーカーの担当者に都度相談しながら進めましょう。
■将来のライフプランに合ったガレージの広さにする
ビルトインガレージは、建築後のサイズ変更が非常に困難です。将来的に車の買い替えや増台を予定している場合は、その点も加味したうえで設計をおこないましょう。
同じ「軽自動車」や「普通乗用車」でも、車種によってサイズの違いがあることを忘れてはなりません。保管したい車種や台数、そのほかの用途をできるだけ具体的にリストアップし、適切な広さのガレージを設けることが大切です。
どうしても先の見通しが立たないときは「普通乗用車に少し余裕をもたせた設計」をするのがおすすめです。空間を無駄にすることなく、ある程度の変化に対応しやすいはずです。
3階建てビルトインガレージを建てるならヤザワランバーにお任せください
ビルトインガレージで十分な居住空間を確保するためには、建物を3階建てにするのがおすすめです。土地の広さに限りがある場合も諦めず、ぜひ3階建てビルトインガレージの建築を検討してください。
ただし3階建て住宅では、階段の使用による身体的負担や建築費の増大などが懸念されます。必要な施工や設備のみを効率的に取り入れ、予算の範囲内で理想のガレージハウスを手に入れましょう。
住宅会社のヤザワランバーは、東京を中心に「1棟1コンセプト」の家づくりをおこなっています。設計から施工までを社内一貫体制で手掛けているため、コストを抑えつつ質の高い施工が可能です。
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