2022/12/23
ガレージハウスの間取りのコツと注意点!
ガレージハウスは、愛車を大切にしたい人や外観デザインにこだわりたい人に適しています。間取りを工夫し、家族みんなが快適に使えるガレージハウスを実現しましょう。
本記事ではガレージハウスの間取りのコツを、最適な広さや注意点などとともに紹介します。ガレージハウスを建てたいと考えている方は、ぜひ設計のヒントにしてください。
目次
ガレージハウスの特徴
ガレージと建物とが一体化している住宅のことを、ガレージハウスといいます。建物に駐車スペースが組み込まれているので、土地の広さが限られていても取り入れやすいのが特徴です。
屋根やシャッターの材質やデザインを工夫すれば、個性的かつデザイン性の高い外観になるでしょう。
三方あるいは四方が壁やシャッターに囲まれているため、風雨やそれに伴う飛散物から愛車を守れるという利点があります。黄砂や泥の付着も防げるので、洗車の回数が少なく済むほか、いたずらや盗難に遭うリスクも回避できるでしょう。
またガレージの中にドアを設置すれば、室内から車までのアクセスが容易になります。悪天候の日は雨に濡れませんし、重い荷物があってもサッと積み降ろしできます。
広めに設計すれば、バイクやアウトドア用品などの保管も可能です。
ただガレージハウスには、ガレージ部分を広くすればするほど居住スペースが削られるという難点があります。工法が限定されたり各種設備を整えたりする関係で、建築費が高額になることも懸念されるでしょう。
さらにガレージは、一度建てるとスペースの拡張ができません。将来的に、車を買い替えたり駐車台数を増やしたりする予定の方は注意が必要です。
ガレージハウスの間取りのコツ
ガレージハウスにする際は、間取りの工夫が必要不可欠です。コツを押さえて、使いやすいガレージづくりを実現しましょう。
■車体の向きから間取りを考える
ガレージの魅力の一つに「愛車を室内から眺められる」ということが挙げられます。正面や横、上など、どちらの向きから観賞したいのかを考えた上で間取りを設計してください。
例えば正面から車を眺めたい場合、前方から入庫してバックで出庫するスタイルになります。目の前の道路との距離をとったり、ガレージの中で方向転換できる仕掛けを導入したりするとよいでしょう。
横から眺める場合は、ガレージの一部の壁をガラスなどの透明な間仕切りにする必要があります。照明の反射などで見にくくならないよう、細部の設計にも工夫を凝らしてください。
また、ガレージの上階に配置される部屋の床の一部をガラス張りにすれば、愛車を上から楽しむことが可能です。
ガレージを吹き抜けにしてロフトを取り付けたり、ガレージに面する上階の壁をガラス張りにしたりする間取りもよいでしょう。ガレージ全体を眺められるので、車の愛好家におすすめです。
■室内のどこから車を眺めたいかで間取りを考える
車体の向きとあわせて検討してほしいのが、室内のどこから車を観賞したいのかという点です。
よく見かけるのは、玄関や玄関ホールからリビングまでの通路と隣接した壁をガラス張りにするというケースです。移動しながら車を眺められることから、短時間でも車を楽しみたい方に適しています。
ガラス越しに腰掛けられるスペースを設ければ、ちょっとした来客への対応が玄関で完結するでしょう。
愛車を四六時中観賞したいという方は、LDKとガレージをつなげる間取りがおすすめです。開口部からガレージへと続く間取りは、LDKを広く見せることもできて一石二鳥です。
一方で、常に車が見えて圧迫感を覚えやすいという問題が挙げられます。曇りガラスに切り替えられる調光ガラスや、ロールスクリーンを備え付けるといった家族への配慮が大切です。
家族の目を気にせず観賞したい方は、前述したロフトや書斎から楽しめる間取りにするのもよいかもしれません。
■実用・観賞用の車がある場合、配置を工夫
普段乗っている車とは別に観賞用の車がある場合は、配置の工夫が必要です。
普段使いの車は玄関前に設けたカーポートやガレージに保管し、観賞用の車のみガレージハウスに駐車するというのも一つの方法です。
ガレージハウスの内装にこだわれば、愛車がオブジェのようになり、より楽しく観賞できるでしょう。
ガレージハウスの最適なガレージの広さ
ガレージハウスの最適な広さは、車種や駐車台数、停め方によって大きく異なります。必要な広さの目安は、普通自動車1台につき4〜5坪と考えておきましょう。
例えば縦列駐車や並列駐車で3台の車を保管する場合、ドアの開閉に支障をきたさないよう15坪程度の広さが必要です。ただ、ガレージ内で車のメンテナンスを行ったり、車以外のアイテムも保管したりするとなると話は別です。
ガレージにプラスアルファの用途を望む場合は、20坪以上の広さが必要になります。ミニバンタイプの中型車など、大きめの車を複数台保管する場合も同様です。
また、開口が狭い敷地に2台以上停められるガレージハウスを作る場合は、出入庫がしやすくなる工夫を凝らさなければなりません。スロープなどを設けて、スムーズに車を入れ替えられる間取りにしましょう。
ガレージの前面に車1台分程度のスペースを設けておけば、縦列駐車の間取りでも比較的容易に車の出し入れができます。
複数台停められるガレージハウスをつくるときは、土地の形状を活かすことがとくに重要なポイントです。住宅会社の設計担当者とよく話し合い、使いやすいガレージの設計をおこなってください。
ガレージハウスの耐震性・騒音対策・換気設備に注意!
ガレージハウスをつくる際に、忘れてはならないのが建物の強度や騒音などへの対策です。
開口が大きいガレージは使い勝手がよい反面、耐震性を高めるための工夫が欠かせません。台風や地震に見舞われても建物が崩れないよう、建材や工法の工夫を最大限凝らしましょう。吹き抜けを設置する場合も、入念な耐震補強が必要です。
またガレージハウスには、エンジンの音や振動が建物に伝わりやすいという難点があります。とくに夜間から早朝にかけての外出が多い家庭では、家族の眠りを妨げないような配慮が欠かせません。設計の段階で、ガレージハウスを寝室と隣接させないよう注意しましょう。
あわせておこなってほしいのが、換気設備の充実です。ガレージハウスは密室空間になりやすいので、排気ガスをうまく外へ逃がす工夫をしてください。換気用の開口を、外へ向けて設けるのもよいでしょう。
ガレージの中で暖気運転や乗り物のメンテナンスを行う予定の方は、とくに注意が必要です。
ガレージハウスの費用相場と予算内で建てるポイント!
ガレージハウスの建築費は、エリアや建築様式によって異なります。例えば木造の場合は坪単価65万~85万円、鉄骨造の場合は75万~95万円程度が相場です。
これを一つの目安にしつつ、ガレージハウスをつくる際は事前に見積もりをとりましょう。複数の住宅会社に相見積もりを依頼し、比較検討することで後悔のない家づくりが可能です。
また、予算内でガレージハウスをつくるコツとしては、家づくりの希望に優先順位をつけておくことが挙げられます。
例えば3階建てのガレージハウスを建てる場合、耐震性や耐久性をより高めなければなりません。鉄骨や鉄筋コンクリートで建てるのが望ましいですが、建物全体の建築様式を無理に統一する必要はないでしょう。
1~2階のみ鉄骨にし、3階部分は木造といった混構造にすれば建築費を抑えられます。
またガレージ部分に費用を割く分、水まわりの設備や内装に使用する建材のグレードを下げるのも一つの方法です。
何にこだわって何を妥協するのか、家族全員で話し合って優先順位をつけることが家づくりを成功させるコツです。家族だけで判断できない場合は、住宅会社の設計担当者に相談しながら家づくりを進めましょう。
ガレージハウスの間取りに悩んだらヤザワランバーにご相談ください
ガレージハウスを建てる際は、さまざまな視点から間取りを考えることが大切です。愛車を建物のどこからどのように観賞したいのか、どのような用途に活用したいのかをじっくりと検討した上で設計しましょう。
予算内でガレージハウスを建てるには、家づくりにおける優先順位を事前に決めておくことが重要です。こだわる部分とそうでない部分にメリハリをつけて、納得できる家づくりを行いましょう。
家族間でどうにもならない点に関しては、信頼できる住宅会社の担当者に相談するのがおすすめです。複数社に相見積もりをとって、希望や予算を叶えてくれる最適な住宅会社を見つけましょう。
ヤザワランバーは、東京を中心に注文住宅の建築を手掛けている住宅会社です。これまでにガレージハウスを建てた経験も複数あり、お客様の希望に合わせた間取りのご提案が可能です。
ただいま「オンライン家づくり相談会」をおこなっていますので、ガレージハウスに興味がある方はぜひ一度ご参加ください。専門のスタッフが、間取りや資金計画の最適なご提案をいたします。