2階リビングの家はどのような間取りになる?失敗しないための注意点とは
CONTENTS
近年、2階にリビングのある住宅が人気を高めています。2階リビングには、一体どのような魅力があるのでしょうか。
間取りの具体的なアイディアや失敗しないためのポイントとともに詳しく紹介しますので、これから家づくりを始める予定の方はぜひ参考にしてください。
2階にリビングがある住まいのメリットとは
1階にリビングを設ける間取りと2階リビングとでは、どのような点が異なるのでしょうか。まずは、2階にリビングを配置するメリットを紹介します。
明るく眺めのよいリビングになる
1階に比べて採光を確保しやすいため、リビング全体が日当たりの良い明るい空間となります。
天窓や高窓を取り付ければ、光だけでなく風も効率的に取り込めるでしょう。また高所に位置している2階リビングは、窓からの眺めも良くなります。公園や海付近の立地では、とくに素晴らしい眺望を楽しめるでしょう。
プライバシーを確保できる
1階にリビングがあると、どうしても通行人や近隣住民からの視線が気になりがちです。植栽やフェンスで目隠しをするという選択肢もありますが、室内からの眺めが遮られてしまいます。
その点、通行人とは目線の高さが異なる2階リビングであれば、日当たりや眺めのよさをキープしながらプライバシーを確保できます。近くに高い建物が密集していない限り、人目を気にすることなく窓やカーテンを開けっぱなしにしたまま生活できるでしょう。
耐震性が高くなる
2階にリビングがある間取りでは、寝室や個室を1階に配置するケースがほとんどです。1階部分の部屋数が増えた結果、必然的に壁や柱が多くなり、建物全体が安定した構造になります。地震をはじめとした自然災害は、いつ発生しても不思議ではありません。とくに近年は、暴風をともなう線状降水帯やゲリラ豪雨が日本各地で起こっています。
そのような状況下で、耐震性の高い住宅に住めるのは非常に大きなメリットではないでしょうか。
2階リビングはこのような人におすすめ!
2階リビングは、周囲に住宅が多い立地で家づくりをおこなう方に適しています。採光や通風の確保がしにくい、あるいは距離の近い隣家の視線が気になるといった、住宅密集地に生じがちな難点を解消できるためです。
また土地の周りに、公園などの開けた場所があるケースにもおすすめです。窓の配置を工夫すれば、リビングからの美しい眺めをいつでも堪能できます。さらに昨今は、自然災害にいつ見舞われてもおかしくありません。
住宅の耐震性向上に重きを置きたい方も、ぜひ2階リビングを検討してください。
2階リビングの間取りアイディア
間取りや設備の組み合わせ次第で、さまざまなパターンの2階リビングを実現できます。具体的にどのような間取りのアイディアがあるのか、例を挙げながら詳しく解説します。
ほかの部屋・水回りを1階にしてリビングを広くする
寝室や個室、洗面所や浴室といった水回りを1階に配置することで、2階に広いリビングを設けられます。2階が最上階の場合は、天井を高くして勾配天井や吹き抜けを設置すればより開放的な空間になっておすすめです。
十分な広さの土地を確保できない場合に、ぜひ取り入れてほしいアイディアの一つです。
ビルトインガレージを1階に設ける
1階リビングの場合、土地の広さに余裕がない限りはビルトインガレージとの両立が困難です。そのようなケースでは、1階部分をビルトインガレージに充て、2階にリビングを設けるという間取りがおすすめです。
離れた場所にカーポートを作ったり月極駐車場を借りたりするという選択肢もありますが、悪天候の日は乗り降りや荷物の積み降ろしが大変です。
車の利用頻度が高く、利便性の高さを重視する方は「2階リビング+ビルトインガレージ」の間取りをぜひ検討してください。
バルコニー・ウッドデッキと組み合わせる
2階リビングにバルコニーやウッドデッキを組み合わせることで、空間全体が広々とした印象になります。天気が良い日にバーベキューや日向ぼっこをしたり、洗濯物を干したりと幅広い用途に使えるのも見逃せないポイントです。
天候の影響や防犯性が気になる方は、バルコニーの部分が建物の内側に引っ込んでいる「インナーバルコニー」の設置を検討するとよいでしょう。外部からの視線が届きにくくなり安心です。
ロフトを設置する
2階建て住宅の場合、天井の高さを活かしてロフトを設置するのも有効なアイディアです。広々とした開放感のある空間を演出しながら、ロフト部分は子どもが遊ぶためのスペースや収納スペースに充てられます。
一定の条件を満たせば、延べ床面積に含まれることなく設置できる点も大きな魅力です。詳しくはハウスメーカーの設計担当者に確認しましょう。
スキップフロアで空間を有効活用する
1階と2階の間にスキップフロア(中二階)を設けて、リビングを配置するという間取りもおすすめです。段差が適度に空間を仕切ってくれるため、リビングにいながら家族それぞれが別の作業をおこなえます。気配を感じられるため、コミュニケーションが希薄になる心配はないでしょう。
ロフトと同様、一定の条件をクリアすれば延べ床面積に含まれることなく部屋数を増やすことが可能です。
2階リビングの間取りで失敗しないためには?
2階リビングには多くの魅力がある一方で、設置における注意点もいくつか存在します。間取りで失敗や後悔をしないために、事前によく理解しておきましょう。
幅広く上り下りしやすい階段にする
家族が集まって食事や団らんをおこなうリビングには、家具や家電が欠かせません。希望するサイズのテレビや冷蔵庫をスムーズに搬入できるよう、設計の段階で、階段の幅にある程度余裕をもたせておきましょう。
また2階にリビングがある住宅において、階段の上り下りは避けて通れない動作です。必要に応じて踊り場や手すりを設置するなど、老後の暮らしを見据えた設計をおこないましょう。階段の傾斜に配慮することも、転倒事故を防ぐための大切なポイントです。
夏の暑さに耐えられる工夫をする
2階は1階よりも日光が差し込むうえに、暖気が上昇して暑くなりがちです。小さい子どもや高齢者、ペットがいる家庭では、とくに夏場の室温に注意しなければなりません。
通風を確保するための窓を配置したり、高断熱のサッシや窓ガラスを採用したりして暑さ対策をおこないましょう。予算が許せば建物全体の断熱性を高めることが一番ですが、シーリングファンやシェードを設置するだけでも住みやすさは大きく変わります。
施工時のコストにも注意する
リビングを2階に配置する場合、水回りも必然的に上階へ設けることになります。1階に設置するケースと比べて、施工時のコストが高額になるでしょう。
予算と相談しながら、家族でベストの間取りを模索することが大切です。水回りのことだけでなく、家づくり全体にかかるコストを考えながら設計を進めましょう。
家族の存在を感じられる家にする
居住スペースの問題などで子ども部屋を1階に配置すると、日々のコミュニケーション機会が減少します。できるだけ2階リビングの近くに配置し、家族が気配を感じられる状態にしましょう。
そのような間取りが難しい場合は、玄関部分を吹き抜けにするのも有効な対策です。家族の出入りに気付きやすくなり「知らないうちに外出(帰宅)していた」といった問題を解消できるでしょう。
防犯対策を怠らない
1階や玄関周りへの注意がおろそかになりやすい2階リビングの間取りでは、防犯対策が必要不可欠です。
窓に柵や雨戸を取り付けて侵入しにくい構造にする、あるいは来訪者にすぐ気付けるよう、庭や玄関付近へセンサー付きの照明を設置するなどの対策をとりましょう。万が一の事態に備えて、踏むと音が出る砂利を敷いたり防犯カメラを取り付けたりするのもおすすめです。
2階にリビングのある快適な間取りを実現しよう
2階にリビングのある住宅は、間取りの工夫次第でデザインや住みやすさが大きく左右されます。今回紹介した注意点に気を付けながら、理想の家づくりを実現してください。
設計の際は家族で話し合うことが成功のポイントですが、行き詰まったときはプロに相談するのが一番です。複数社の情報を比較検討して、信頼して任せられるハウスメーカーに施工を依頼しましょう。
住宅会社のヤザワランバーは、東京を中心に「1棟1コンセプト」の家づくりをおこなっています。創立48年の経験と実績を活かし、お客様の理想や家族構成に合った間取りのご提案をいたします。
ただいま「オンライン家づくり相談会」を開催していますので、2階にリビングのある家を検討中の方はぜひ一度ご参加ください。間取りに関する内容のほか、土地探しや資金計画についての相談も承っています。