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住まいづくりの基本

注文住宅における木造住宅・鉄骨住宅の性能の比較をしてみよう

注文住宅における木造住宅・鉄骨住宅の性能の比較をしてみましょう。
2つには耐久、耐熱、デザインなど性能の違いがあります。
魅力的な部分だけでなく欠点など全体的な特徴を知り、しっかりと比較した上で検討してみてはいかがでしょうか。

比較した上で検討しよう

注文住宅は自由に設計していくことができますが、選択肢がたくさんある分、迷うこともあるのではないでしょうか。内装や間取りなどはイメージが膨らみやすいですが、構造部分は知識がないと性能の違いがわからず、比較しにくいです。木造と鉄骨で悩むこともあるでしょう。

 

注文住宅メーカーによって異なりますが、木造は国産材しか扱わなかったり、世界の銘木を使ったこだわりのお家づくりを提案したりしてくれる場合があります。独自の技術で優れた耐火構造のお家を実現しているメーカーもあり、魅力的に感じることがあるはずです。鉄骨に関しても、研究を重ねて耐用年数が長期になるお家を実現しているメーカーもあります。また、デザイン性が高く、理想を詰め込んだイメージ通りの注文住宅を建てることも可能です。

 

このように、どちらも魅力的なため、迷う人も少なくありません。構造部分をやり直したい場合は、全体的に建て替えなければならなくなり、莫大な費用がかかるため、失敗しないようにそれぞれの性能を知った上で検討してみてください。

木材の特徴とは

木造住宅は名前の通り、土台や壁などの基本的な構造に木材を使ったお家のことを言います。木材にも様々な種類がありますが、杉やヒノキが用いられるケースが多く、木材の香りが感じられるのも木造住宅の魅力と言えるでしょう。木造住宅に憧れを持つ人も少なくありません。実際に、国内のほとんどが木造住宅で約9割を占めているのが特徴です。

 

しかし、他の構造と比較すると寿命が短いというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。30年しか持たないと聞いたことがある人もいるはずです。国土交通省のデータでも寿命は30年ほどだとされていますが、その理由は劣化した時にリフォームではなく建て替える人が多いため、他よりも建て替えるまでの年数が短くなるからです。

 

しかし、リフォームもしやすく、将来的に改装をしたいと考えている人は木造を選ぶケースもあります。設計の仕方や暮らし方などによって寿命が変わってきますが、30年を目安にしておくと良いでしょう。

木造のメリットについて

木造住宅のメリットは、価格が比較的安く、間取りの自由度が高いということが挙げられます。木材を使って構造を作っていくため、構造体が軽量で基礎工事に手間がかかりません。

 

また、ある程度の耐火効果も発揮してくれる素材なため、下処理も簡単です。このような理由から建築費が抑えられています。

 

吸水性、吸湿性も高く気温が高くなる夏は涼しく、寒い冬も室内では暖かく過ごせるのがメリットです。室内の空気が乾燥すると木材の中に蓄えられていた水分が空気中に放出して、乾燥を軽減してくれたり、湿気が多い季節には空気中の水分を木材が吸い込んで、湿気を軽減させることができます。調湿効果があれば結露やカビの防止にも効果的なため、湿気の状況が変わりやすく四季がある日本の風土にあっている素材だと言えるでしょう。

 

また、落ち着きのある空間になるというのも魅力的なポイントです。木材の香りだけでなく視覚も癒しの効果が期待でき、天然木を使うことでより自然の魅力を感じられる空間になります。温かみのあるマイホームを建てたい人は検討してみてください。

 

様々なメリットがありますが、火災に関して懸念している人もいるでしょう。木は燃えやすいため、木造も火災が発生すると大きな被害を受けるイメージがあります。木は表面が燃えやすいですが、中心部まで燃えるのを防ぐことができ、意外と燃えにくい住宅なのです。表面は真っ黒に焼け始めても中の部分まで火が進むには時間がかかります。

 

また、火災時に避難ができるように、ある程度の時間を稼げるような構造を提案する業者も少なくありません。さらに、軽くてしなやかな木を用いれば、耐震性の問題もないのです。支える部分や配置のバランスを考えた耐力壁に考慮すると地震に耐えることができます。

知っておきたいデメリット

魅力的なポイントがたくさんありますが、もちろんデメリットもあります。

 

例えば、鉄骨と比較すると耐用年数が短いことです。強度や耐久性は鉄骨系には勝つことができません。数年でリフォームや修繕が必要なほど短いわけではありませんが、施工力や木材の品質が影響してくるため、信頼できる業者を選ぶ必要があります。

 

特に、施工力は重要なポイントです。職人が現地で組み上げて建てていくことになりますが、加工もその場で行われるのが一般的です。木材の種類によっては工場で加工しきれないため、細かい部分は現地で職人が加工していきます。加工する際にはある程度の規格寸法はありますが、実際に加工する人の技術力や会社の方針によって品質や仕上がりに影響を与えます。満足度の高い注文住宅を建てるためにも、腕のある職人に依頼することが大切です。

 

また、定期的なメンテナンスをすることも耐用年数に関わってくることであるため、建てたからといって放置せずに、しっかりとメンテナンスをしてください。

 

他にもシロアリなどの害虫被害が受ける可能性があるため注意が必要です。構造体には天然木を用いることになるため、害虫の被害が受けやすいのです。定期的に点検をしたり、薬剤を撒いて被害を受けないように対策する必要があります。

鉄骨住宅とは

鉄骨住宅は構造部分に鉄骨を用いたお家のことを言います。現地で組み立てる木造とは異なり、鉄骨の場合はある程度の組み立てを工場で行っているケースが多いため、大幅に品質が変わってしまうことはありません。建築工法には様々な種類があり、最も多く用いられているのはブレース工法です。

 

これは、鉄骨軸組構造とも呼ばれており、柱や梁をボルトで接合して固めます。これは、軽量鉄骨に使われる工法ですが、重量鉄骨に用いられることが多いのは鉄骨ラーメン構造です。柱や梁を溶接によって接合し、枠を一体化する工法のことを言います。

 

軽量鉄骨は一戸建て住宅で採用される構造体で、重量鉄骨はマンションや大型商業施設に採用されるのが一般的です。重量鉄骨は地盤が強くなければ建築ができないため、この構造体を採用したい場合には土地選びを慎重しなければなりません。

鉄骨の性能について

鉄骨のメリットは、広さや大きな空間を作れることです。強度のある鉄を使うため柱同士の距離を大きく取ることができ、間仕切り壁を設置する必要がなくなるため、リビングやダイニングは広々とした間取りを実現することができるのです。耐震性を高めるために壁や窓のサイズに制限のある木造と比較すると、設計度の自由は高いと言えるでしょう。

 

耐震性の高さもメリットです。鉄や銅ならではの粘りによって地震が起きた時もしなって変形し、揺れのエネルギーを吸収し倒壊しにくいです。木材は種類や材質によって強度が大きく変わりますが、鉄骨はそのようなことがないため安定しています。工場生産によって品質も安定しており、信頼できる業者に依頼すると安心して建築を任せることができるのではないでしょうか。

鉄骨にもデメリットがある

鉄骨にも様々なメリットがありますが、デメリットについても知っておく必要があります。

 

一つは、木造と比べると建築費用が高くなるという点です。なぜなら、重量があり地盤の弱い土地であれば、強化した上で建設をしなければならないからです。

 

また、木造と比べると坪単価も高い傾向にあるため、立地条件や地盤の状況によって費用が変動するということを理解しておかなければなりません。工事費用も考慮して土地を選ぶことが大切です。さらに、鉄の価格が上がれば建物そのものの価格も上がってしまいます。同じ業者であっても材料を購入する時期が変わると坪単価も変動するため、購入時期も検討しなければなりません。

 

断熱対策が必要になるというのもデメリットです。柱と梁だけで成り立たせることになるため、壁は仕切るための役割だけで設置することになり薄くなってしまいます。また、鉄は熱を伝えやすいという性質もあり、夏は暑さが伝わりやすく、冬は寒さが伝わりやすいです。適切な設備を選ぶことや、断熱対策をしっかり行なってくれる業者を選ぶことで快適な空間を実現できます。

 

他にも、固定資産税が下がりにくいというデメリットも挙げられます。木造と比べると劣化する速さが緩やかです。そのため、固定資産税が下がりにくく、納税額が高いと感じる人もいるかもしれません。しかし、資産としての寿命は長いとも言えます。

 

このように、2つには性能の違いがあります。魅力的な部分だけでなく欠点など全体的な特徴を知り、しっかりと比較した上で検討してみてはいかがでしょうか。