2022/08/29
平屋で後悔しやすいポイントは?失敗しないための対策もあわせて解説
平屋は間取りの自由度が高く、家族同士がコミュニケーションを取りやすい住宅様式です。しかし、平屋の難点を知らないまま家づくりを行うと、住み始めて後悔する可能性があります。
今回は、平屋の建築で失敗しがちなポイントや間取りのコツを紹介します。本記事の内容を参考にしながら間取りを設計し、生活しやすい家づくりを実現しましょう。
目次
平屋で後悔・失敗しやすいポイント
まずは、平屋の建築で失敗しやすいポイントについて解説します。対策も併せて紹介しますので、間取りを設計する際の参考にしてください。
■日当たりや風通しが悪い
平屋は2階建てに比べて建物の高さが低いため、採光や通風を確保しにくいという難点があります。周囲に建物がなくとも、北向きの部屋や中央の部屋はどうしても暗くジメジメしがちです。
場合によっては、風通しの悪さが原因でカビや結露が生じるでしょう。
・対策
土地選びの段階で、周囲の環境をよく確認することが重要です。できるだけ、周りに高い建物がない土地を選びましょう。
ただ採光や通風の問題は、設計を工夫することである程度解消できます。例えば天井を高くして天窓(トップライト)を設置すれば、光を取り込みながら効率的に換気ができるでしょう。
また敷地に余裕があれば、中庭を設けて南向きの窓を複数作るのもおすすめです。中庭はほかにも、家族の団らんスペースや家庭菜園など、幅広い使い道が期待できます。
■防犯対策が不十分
平屋はワンフロアであるため、2階建てに比べて通行人や近隣住民の視線を感じやすくなります。また高層マンションなどに比べると、第三者の侵入が容易です。外出時や夜間の防犯面が心配な方も多いのではないでしょうか。
・対策
外部からの視線を遮るために、高い塀やフェンス、植木などを取り入れましょう。窓や玄関前に設置するのがおすすめです。ほかには、遮光カーテンで室内の様子をわからないようにしたり、窓へ雨戸を設置したりするのも有効な手段です。
防犯性を高めたい場合は、踏むと音が出る砂利やセンサーライト、防犯カメラの設置などを検討してください。
■プライベート空間がない
平屋で効率的な間取りを設計するためには、仕切りや廊下を最小限に留める必要があります。しかし削減しすぎてしまうと、家族間のプライベートを確保しにくくなります。
子どもが小さいうちは問題なくとも、成長するにつれて不満へとつながるかもしれません。生活リズムの異なる家族がいる場合は、夜間の音などが気になることもあるでしょう。
・対策
間取りを工夫し、家族のプライベート空間を確保しましょう。必要以上に、仕切りや廊下を減らさないことが大切です。それぞれの個室同士は離す、LDKと寝室の距離をとるといった間取りにすれば、個々のプライベートを保つと同時に生活音の問題も解消できるはずです。
■土地が狭くて理想の間取りにできない
床面積が同じ住宅を建てると仮定した場合、単純に考えると平屋には二階建ての2倍の土地が必要です。土地が狭いと理想の間取りにできませんし、お金をかけすぎると建物の大きさや設備グレードに影響します。
平屋の魅力の一つに「間取りの自由度の高さ」がありますが、あまりに土地が狭いと設計時に妥協せざるを得ないかもしれません。
・対策
まずは家族が理想とする間取りをイメージし、それが実現できる土地を探しましょう。予算と相談しつつ、建物のためのお金も残しておくことが大切です。
ちなみにスキップフロアや中二階、ロフトを設けることで、多少の生活空間を確保できます。趣味やリモートワーク用の書斎、キッズスペースや収納スペースにおすすめです。
■収納スペースが少なすぎる
居住スペースと収納スペースの配分を誤ると、住みにくい空間になってしまいます。収納スペースが少ないと部屋が散らかり、反対に居住スペースが削られると、日々の生活がしにくくなるでしょう。
床面積を増やして対応するのも一つの選択肢ですが、平屋の場合はそれが困難です。安易に床面積を広げると、外構の圧迫やコストアップにつながりかねません。
また住み始めた当初は問題なくとも、子どもの成長に伴い収納スペースが不足するケースもあります。
・対策
家族の荷物の量を把握した上で、適材適所に収納スペースを設けることが大切です。具体的には、玄関収納にコート掛けを設置する、土間収納に勝手口を兼ねる、脱衣所やトイレのデッドスペースを利用して収納を設けるといったアイデアが挙げられます。
ロフトや小屋裏収納、階段下収納を設置し、デッドスペースを有効活用するのもよいでしょう。ただし、「何でも放り込める空間」にならないよう、事前にしまうものを決めて設計することが望ましいです。必要に応じて、仕切りや棚も設置しましょう。
平屋ならではのメリットは?
平屋には、ほかの建築様式にはない魅力が満載です。平屋ならではのメリットを、いくつか紹介します。
■地震に強い
平屋は二階建てに比べて重量が小さく、重心が低いため耐震性が高いといえます。万が一地震が起こっても、揺れを最小限に留められるでしょう。
家の前を大きな車が通ったり、台風で暴風雨に見舞われたりしたときも安心です。さらに耐震性を高めたいときは、建物の形を正方形に近付けて耐力壁を積極的に取り入れましょう。
■家族とのコミュニケーションが取りやすい
平屋は、すべての部屋や設備がワンフロアに収まっている点が特徴です。
「帰宅した子どもがすぐに2階の子ども部屋へこもる」といったこともなく、家族同士が積極的にコミュニケーションを取れます。LDKにウッドデッキをつなげたり、スキップフロアにセカンドリビングを設けたりすれば、より居心地のよい空間となり家族が集まりやすくなるでしょう。
■バリアフリーにしやすい
ワンフロアの空間である平屋には、階段がありません。若いうちは気にならないかもしれませんが、上下の移動は足腰への負担が意外とかかるものです。
車椅子の生活も視野に入れて間取りを作っておけば、老後も大規模なリフォームをすることなく住み続けられます。長期的に暮らすことを考えた場合、バリアフリー構造にしやすい平屋が最適ではないでしょうか。
後悔しない平屋を建てるコツ
最後に、平屋を建てて後悔しないためのポイントを紹介します。コツを押さえ、住宅会社の選定や間取りを作る際の参考にしてください。
■実績が豊富な住宅会社に依頼する
家づくりを成功させるための一番のポイントは、実績が豊富な住宅会社に依頼することです。平屋を手掛けた経験が豊富であれば、さらに良いでしょう。これまでのノウハウを活かし、最適な提案をしてもらえます。
土地探しのあとに住宅会社の選定を行う方もいますが、近年は土地探しからサポートしてくれる工務店が増えています。特に平屋は土地の広さがカギとなりますので、どのような家にしたいか伝えればぴったりの土地を見つけてもらえるはずです。
ハウスメーカーによって得意な設計や工法が異なるので、複数の会社に相談した上で検討するとよいでしょう。
■平屋に適した土地を選ぶ
土地探しをする際は、立地条件や広さだけでなく近隣の環境も考慮しましょう。二階建てや高層ビルに囲まれている、あるいは再開発中エリアの土地などは、日当たりや通風の問題が生じるかもしれません。
また、忘れてはならないのが水害のリスクです。昨今はゲリラ豪雨や線状降水帯による大雨が増えており、いつ水害に見舞われるかわかりません。
平屋の場合は上階へ避難することもできないため、より注意が必要です。希望するエリアのハザードマップを確認し、災害のリスクを把握した上で検討しましょう。
■実際に生活するイメージを持ちながら設計する
設計をする際は、その間取りで実際に暮らす様子をイメージすることが重要です。平面の図面だけでは動線や距離感を掴みにくく、住み始めてから不便さを感じる場合があるためです。
家族の生活スタイルや身長などを配慮した上で、慎重に設計しましょう。設備の位置や間取りの配置などが、きっと当初より違ったものになるはずです。朝などの忙しい時間帯の動きを想像すれば、さらに効率的な生活動線を実現できるでしょう。
ピンとこない場合は、平屋のモデルハウスに足を運ぶのがおすすめです。自分たちの間取りへ取り入れたい、新たなポイントが見つかるかもしれません。
後悔しない平屋の設計はヤザワランバーへお任せください
平屋の家づくりで後悔しないために、今回紹介したポイントを意識しながら間取りを検討しましょう。生活スタイルは家族ごとに異なるため、自分たちの生活する姿をイメージすることが何より大切です。
困ったときに相談しやすいよう、実績が豊富で信頼できる工務店に家づくりを依頼してください。
ヤザワランバーは、東京を中心に「1棟1コンセプト」の家づくりを行っている住宅会社です。平屋の建築も、これまで複数手掛けた経験があります。創立48年で培ったノウハウを活かし、お客様の家族構成や年齢、生活環境や理想の暮らしに合った最適なご提案をいたします。
ただいま「オンライン家づくり相談会」を実施していますので、平屋の建築を検討中の方はぜひ一度ご参加ください。間取りだけでなく、資金計画や土地探しのご相談も承っています。